1.Iridium NEXT衛星とは

イリジウム社は次世代の低軌道周回衛星(LEO) である“Iridium NEXT衛星”の打ち上げを2017年から開始し、 Iridium Certus(イリジウムサータス)という衛星通信を構築した。 計66個のIridium NEXT衛星は、地表から高度約780Kmの上空を周回し、地球全域をカバーしており、世界中いつでもどこでも通信が可能である。 InmarsatやMT-SAT等の静止衛星に比べて、高度が約46分の1と地表から近距離であるため、静止衛星の機材に比べると、 イリジウム衛星の機材は小型・軽量・省電力である。その特性から、小型の固定翼航空機や回転翼航空機でのシームレスな通信手段として活躍が期待される。 すべてのIridium NEXT衛星の打ち上げは、2019年1月に完了しており、本邦における航空機向け通信サービスの開始は2020年4月頃を予定している。

2.Iridium Certusの様々なサービス

1) 電話

イリジウム衛星を利用した衛星電話で、極地方から赤道上まで不感地帯がなく、機体姿勢の変動にも影響されにくい。同じイリジウム衛星電話の他にも、一般固定電話や携帯電話、他社衛星電話への連絡が可能。弊社では本邦内において200台以上の航空機用イリジウム衛星電話を納入しており、その実績は豊富である。次世代のIridium NEXT衛星ではこれまでの2.4Kbps音声通信に加えて4.8Kbpsの高品質音声でもサービスが提供される。将来的には航空交通管制通信に使用ができる機材として候補に挙がっており、地上からの無線が届かないエリアにおいての航空管制にも利用が見込まれている。

2) PTT (Push To Talk)

Iridium Push To Talkは衛星回線を利用した無線システムで、送信ボタンを押下している時に音声通信状態となる通信方式。PTT端末毎に、グループ設定、エリア設定が可能。1つの端末は最大15のグループに属することができ、予め設定したエリア内でグループに登録されたPTT端末だけが通信可能となる。1つのトークグループには数百台のPTT端末を登録できる。PTTはイリジウム衛星を利用するため、建物や山岳地を除く開けた場所において不感地帯がない。また、中継機を使用することで、既存の無線網とリンクが可能なため、無線の覆域外で活動するグループとの通信が可能となる。

3) IP (Internet Protocol)

Iridium Certus(イリジウムサータス)という衛星通信網を利用したインターネット接続。有線LANを使用し、パソコンから電子メールやブラウザからのインターネットへのアクセス、また無線LANを利用しWi-Fi通信でのタブレット等のインターネット接続も可能である。ナビコムアビエーションが開発する動画伝送装置を接続すると機外カメラやホイストカメラ、キャビンカメラなどの映像を地上へリアルタイムに送信することができる。通信速度に応じて5つのクラスに区分され、ミドルクラスでは約352Kbpsの通信速度を確保できる見込みである。これにより簡易な動画伝送及び機体―地上間のデータ転送が可能になる。機材は伝送速度に応じ構成が異なる。

4) SBD (Short Burst Data)

イリジウム衛星を利用したパケット通信。イリジウム端末間および地上とパケットデータの送受信を行う。機体の位置情報やショートメッセージの送受信が可能で、国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構(JAXA)が展開するD-NET(災害救援航空機情報共有ネットワーク)の航空機との通信方法にも採用されている。地図情報表示装置(ナビコムアビエーション社製NMS-01S)とイリジウム通信機材を接続することで、D-NETに準拠した動態管理が可能となる。

3.Iridium サービスプロバイダ

弊社では、2015年10月に電気通信事業者登録を完了し、2016年度よりイリジウム衛星通信サービス事業を開始いたしました。これにより、従来までの航空機搭載用イリジウム衛星電話(通信装置)の販売に加え、イリジウム衛星通信サービスまでを一貫してお客様にご提供しております。

弊社はイリジウムサータスに関してイリジウム社との直接契約による本邦における航空分野唯一の一次プロバイダーです。

ナビコムアビエーション株式会社 移動体衛星通信サービス契約約款 (PDF)

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