TOP view news 実績事例 view news 回転翼航空機への「SDL-350」世界初搭載プロジェクト

CASE STUDIES

更新日: 2026.05.25

動態管理航空機用衛星通信システムPTTLTE

セントラルヘリコプターサービス株式会社様

運航事業・整備事業・教育訓練事業

回転翼航空機への「SDL-350」世界初搭載プロジェクト

セントラルヘリコプターサービス株式会社様は、川崎重工業製ヘリコプター「BK117C-2」へ弊社が販売代理店を務めるカナダのSKYTRAC Systems 社製の衛星通信システム「SDL-350」を搭載する世界初のプロジェクトに挑戦しました。


「SDL-350」はIridium NEXT衛星網を利用した宇宙インターネット回線を提供し、災害時に地上インフラが損傷を受けても、必要な情報を共有できるシステムです。
本システムを世界で初めて回転翼航空機(ヘリコプター)へ搭載したのが、セントラルヘリコプターサービス株式会社様とナビコムアビエーション株式会社となりました。


開発段階の製品ゆえ暫定版のマニュアルを使用しなければならないという情報の制約と、比較的小さな航空機への搭載という物理的制約をどのように乗り越えたのか、セントラルヘリコプターサービス株式会社のご担当者様にお話を伺いました。
セントラルヘリコプターサービス株式会社様は、川崎重工業製ヘリコプター「BK117C-2」へ弊社が販売代理店を務めるカナダのSKYTRAC Systems 社製の衛星通信システム「SDL-350」を搭載する世界初のプロジェクトに挑戦しました。


「SDL-350」はIridium NEXT衛星網を利用した宇宙インターネット回線を提供し、災害時に地上インフラが損傷を受けても、必要な情報を共有できるシステムです。
本システムを世界で初めて回転翼航空機(ヘリコプター)へ搭載したのが、セントラルヘリコプターサービス株式会社様とナビコムアビエーション株式会社となりました。


開発段階の製品ゆえ暫定版のマニュアルを使用しなければならないという情報の制約と、比較的小さな航空機への搭載という物理的制約をどのように乗り越えたのか、セントラルヘリコプターサービス株式会社のご担当者様にお話を伺いました。
掲載前の課題
  • 開発段階の製品(SDL-350)導入であり、マニュアル等が暫定版で未完成
  • これまでの同類の通信装置のアンテナはBK117(小型機)への搭載には、大きすぎるという物理的課題があった
  • 国内初の事例として、航空局(JCAB)への耐空性証明が必要だった
掲載後
  • アンテナの「小型化」に成功し、搭載を実現
  • 不明点を即座に解消する技術連携により、手戻りを防ぎ、納期通りに設計を完遂
  • 国の研究開発期間の実験機体として「衛星通信試験」や「航空機動態管理」等に活用されている

プロジェクトの核心と最大の課題

マニュアルが完成していない「開発中の製品」 手探りの中で求めた安全性と機能性の両立

ー 世界初となる今回のプロジェクトにおいて、技術面で最も大きなハードルは何でしたか?
最大の課題は、「SDL-350」がまだ開発段階の製品で、搭載用のマニュアルが十分に整備されていなかったことです。前例もなく、「何を基準に設計すればよいのか」を一つひとつ確認しながら進める必要がありました。
耐空性、つまり安全性の確保は絶対条件ですが、それだけでなく、要求される機能や性能を満たし、さらに整備性やコストまで含めてバランスを取った設計が求められました。この点は非常に苦労しましたね。

物理的制約を突破した「海外調整力」

「このサイズでは載らない」 搭載を可能にしたのは、海外メーカーとの粘り強い交渉と「小型化」の実現

ー 「BK117C-2」という小型機への搭載が可能だと判断された決定打は何だったのでしょうか?
海外でSTC(追加型式設計承認)を取得予定だったこともあり、安全性の面で一定の安心感があったことは確かです。ただ、最も大きな決定要因は「アンテナの小型化」でした。
当初想定していたアンテナは非常に大型で、「BK117C-2」のようなコンパクトな機体には物理的に搭載できないサイズでした。

しかし、ナビコムアビエーション株式会社様が海外メーカーと粘り強く調整してくださり、アンテナの小型化が実現しました。この小型化がなければ、「BK117C-2」への搭載は不可能だったと思います。

現場での技術連携と設計プロセスを技術者が膝を突き合わせ、不明点を解消

納期遵守を支えた密なパートナーシップ

ー 前例のない設計・搭載作業において、ナビコムアビエーション株式会社とはどのように連携を進めましたか?
設計フェーズでは、ナビコムアビエーション株式会社様の技術者の方が何度も弊社に足を運んでくださり、膝を突き合わせて検討を進めました。マニュアルが整備されていない部分も多かったため、その都度疑問点が出てきます。
そうした不明点については、ナビコムアビエーション株式会社様がメーカーへの問い合わせを仲介してくださり、一つひとつ解消していきました。正直に言うと、ナビコムアビエーション株式会社様がいなければ設計は成立しなかったと思います。
その結果、当初の予定通り、納期を守ってプロジェクトを完遂することができました。

認証取得の工夫と今後の展望

国内初の認証取得をクリア 現在はJAXA実験機として、最先端の通信試験に貢献

ー 認証取得の工夫や、現在の機体の活用状況、今後の展望についてお聞かせください。
今回の案件は国土交通省航空局(JCAB)にとっても初めての事例だったため、「本当に問題ないのか」を一つひとつ慎重に確認しながら進める必要がありました。
また、衛星通信など一部機能は開発途中だったため、すべてを完成形で認証することができませんでした。そのため、一部は「プロビジョン(準備工事)」として機体に装備した状態で認証を取得するなど、柔軟な対応を行いました。

現在、この機体は国の宇宙航空研究開発機関の実験機として運用されています。
「SDL-350」を用いた衛星通信試験や、動態管理を目的とした位置情報取得などに活用されており、すでに実運用フェーズに入っています。

今後は、警察や消防の機体での活用や、機内でインターネット接続を行いたいというニーズへの展開も十分に可能だと考えています。
ナビコムアビエーション株式会社様には、海外メーカーとの調整力や、JCAB対応・特定技術に精通した専門家体制に非常に信頼を置いています。今後もこの体制を活かして、新しい技術や市場を一緒に切り拓いていけることを期待しています。
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